愉快系

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Kindleで自費出版:ダイレクト・パブリッシングを考える

Kindleストアオープンとともに、Kindleストアで誰もが自著電子書籍を販売できる『Kindle Direct Publishing(キンドル・ダイレクト・パブリッシング)』がスタートしました。

例えば、パソコンでコツコツ書いたラノベを、応募するのではなく、ダイレクト・パブリッシングに登録すればあら不思議、Kindleストア……つまり書店に並べられるわけです。

出版社を通さずとも自著を販売できる、と。電子書籍限定ですが。

いわゆる自費出版ですが、ダイレクト・パブリッシングに登録するのは無料ですから著者の費用はかかりません。だから『自費』と表現するのはちょっとそぐわないですね。だいたい『自費出版』って言葉自体イメージ悪いし。

 

こうなると、出版社や取次(流通)の中抜きが起こるといわれてます。出版社を通さずとも、書籍を販売できるわけですから、その気になれば著者1人で、沖縄から北海道までどこにいても出版ができるわけです。

でもぼくは「著者1人で出版が可能だ」といわれると疑問に思います。

Kindleストアで検索してヒットする状態を指して『出版』というのならば「著者1人でも可能です」といえるでしょうけれども、『1冊でも売れる』状態を指して『出版』と呼ぶのであれば、やはり、編集者に面倒みてもらいたいと思います。

はたまた今後、電子書籍シェアが紙書籍を上回るとしたら、出版社・取次は、いらなくなるとはいわないまでも数は減るだろうとは思います。事業内容も変容するだろうと。

そして、出版社から飛び出して電子書籍販売のノウハウを身につけたフリーの編集者が、著者と二人三脚で出版をしていくのではないかな、と。

 

電子書籍における編集者の役割

実際に商業出版して思ったことは、編集さんの存在は超重要だということでした。自分が書いた原稿を読んで「この段落の意味がちょっと分からない」といってくれるだけでも大助かりです。いわんや、一緒に企画やネタを考えてくれないと行き詰まることこの上ないです。

「知り合いに編集者なんていない」という場合でも、友人知人に一度読んでもらって、意味の通らない文章を指摘してもらうだけでもいいです。

例えが悪いですが、テニスの練習でいうところの『壁役』なんですね、編集って。著者が好き勝手にてんでバラバラに打つボールを、キレイに打ち返してくれるという感じ。縁の下の力持ちです。

以上が従来の役割ですが、これに加えて、電子書籍を広めるサポートも必要になってきます。

Kindleストアに登録すれば売れる、はずがないわけです。なので、Kindleストア内での露出を高める工夫や、Kindleストア外で読者を集める施策が必要になってきます。

具体例をECサイトの手法で考えてみるならば、楽天ランキングを独占するために赤字で商品を売る(ただ0円が当たり前のコンテンツだとこれは不可能)とか、SEO対策したブログからamazonへ誘導するとか、リスティング広告を使うとかですね。

もし編集者1人でここまでの労力・ノウハウを持ち得ないのであれば、編集者・プロデューサー・著者と3人体制で、サイト作るならサイト制作者1人追加して……などとしてると人件費が山積みになりますから、やはり誰かが何かを兼業しなければいけないわけです。もちろん著者も。

電子書籍を売るために、やらねばならないことはけっこう多いわけです。

 

電子書籍における出版社の役割

そうなると、各分野のプロフェッショナルが集まるという話になり、組織になり、会社になり、イコール出版社となるという構図が考えられます。既存出版社でそれができればベストでしょうけれども、紙書籍とモロ競合しますから、卸しの関係を考えるに一気には進められないかもしれません。

なので、プロフェッショナルが集まる組織は、電子書籍専門の編集プロダクションというイメージのほうがしっくりきます。従来の編プロと異なるのは、電子書籍においては自分たちでリリースできるという点です。

では出版社は何をやるのかというと、人気が出た電子書籍の紙化に流通・メディアミックス・海外展開・版権管理に海賊版の取り締まり、などなどを担うことになるかなと。そうなると出版社というよりはマネジメント会社──芸能プロダクション的な役割が大きくなります。なのでたくさんの出版社・たくさんの社員はいらなくなるので、リストラが完了した大手数社の寡占が進むのかなぁと。

まぁ、ニッポンでも電子書籍のシェアが紙書籍を上回れば、の話ですけども。シェアアップは、amazonやappleにがんばってもらうしかないですかねー(^^;

 

電子書籍における取次(流通)の役割

……ぶっちゃけまずくね?

 

ネタはこちら

ということを、何もないところから思ったわけではなく、以下の記事を読んでそう思った次第です。

Random House/Penguin合併話にNews Corporationグループも参戦か

いずれにしても、個々人のスキルが大きなポイントになる時代になったのだな、と感じます。例えリストラされても、一流の編集能力があればどこででも書籍を売れる時代になったわけで。

 

おまけ:amazon内販売の仕組みを妄想

拙著は、リアル書店では泣かず飛ばすでしたが(ToT)、amazon内ではソコソコ売れてました。実際の販売部数は分からないのですが、販売から半年くらいは毎日数冊売れてたので、最低でも300冊とかそのくらいは売れてたのではないかと。

著者の手売りとしてはソコソコの数じゃないですかね? ダメ?

最初はamazon内でもあまり動かなかったんですが、赤字覚悟でリスティング広告を使って、興味ありそうな読者をamazonの拙著ページに誘導したのが1つ、あとレビューがつき始めてから動いたのがもう1つ。

その後、リスティング広告を停止しても、書籍はしばらく売れていました。

以上から予想するに『サイト外から集まる・売れる・レビューがつく』こういう数字をamazonは当然集計してて、その成績によってレコメンドの表示回数が変わるのではないかなと。レコメンドとは、『この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています』欄や、カート内の『●●とよく一緒に購入されている商品』欄のことです。

いわゆる『ついで買い』ですね。興味のある人に興味のある商品を表示させるので、購入率(コンバージョンレート)は高いといわれています。

以上は勝手な憶測ですが、Kindleストアでも当然同様のシステムが組まれてるでしょうから、レコメンド機能に注目してみるというのは、電子書籍販売のひとつのヒントになるかもですね。